♪♪~雨、雨、降れ降れもっと降れ~私のいい人連れて来い~♪♪と言う八代亜紀の歌を、終始口ずさむを得ない今回(今回も)だった。少々ハスキーな声で、相手に思いをはせる詩の内容と、なんだか山とはリンクした?今回だった。まぁ要するに、降り続く雨にお願いするしかないような状態で、心変わり激しい秋雨前線の詩のような山行だった。
所で私は年一度、北アルプスへ向かう事にしているが、一年目は単独で7座を狙うが雷と豪雨で撤退。 二年目は残雪の東鎌尾根で快晴の槍ヶ岳。そして今回は飛騨側から南岳沢から南岳、翌日大キレットを通過し奥穂岳、あわよくばジャンダルムのピストン、続いて3日目は前穂岳より重太郎新道で上高地へ。と言うルートだ。
05:10深山駐車場を出発した。この時点ですでに小雨が降り続く。とりあえず槍平小屋を目指すが、途中の滝沢が増水の為に橋が流され、状況次第では引き返さなければならないが、昨日の雨の量から行けると判断して、注意しながら向かう。
少々予定タイムより遅れ気味だったので、ペースを上げる。人数が多い場合、時間の遅れは後々何かと苦労する事になるので、ペースメーカーが誘導する。
チビ谷だと思う。
滝谷避難小屋へ到着。ここは休憩なしで通過する。
滝谷の出合に流された橋の一部が回収されていた。様子を見ると靴も脱がずに行ける感じがする。ホッと一安心だった。
定点カメラが設置してあり、ツイッター?で状況を配信していると。
雄滝だろうか?この先は涸沢岳西尾根から大キレットの間の6本の沢に別れ、多様なクライミングの場所となっているのは有名。ある意味あこがれの場所だ。
09:46 時間短縮に成功して槍平小屋へ到着し、食事を取る。
食事を済ませ、役場と一緒に一服(福)の図。
10:30 南岳新道を南岳小屋に向けて高低差約1000mの登山を開始。雨は降り続け、ガスも一向に晴れる気配がない。
この辺りは三瓶山の名号コース的な感じだった。雨を含んだ土と根っこには注意が必要だった。
梯子を通過するとナメ滝が現れた。普段は水が流れていないと思われる所もご覧のように。
そして、雨の時に注意したいのはこの様な木の階段。足の置き場を間違えると、ツルっと行ってしまうので慎重になる。
今回リーダーのかっちゃん、みんなを引っ張ってくれる。
西尾根のコルを過ぎた辺りだろうか?約半分を終えるが、雨脚が強くなってきた。
先はまだまだ長い、いくつもピーク超えて、霧の中を黙々と進む我慢の登山。今回唯一女性参加のKさん、弱音を吐く事無く淡々と登って来ている。最高齢のみつおさんも少々遅れながらも淡々と登る。後続と少々距離が離れた為、岩陰で待つ事にする。そこで地鶏?自撮の図。雨で濡れているのか、汗で濡れているのか?わからない状態だった。ひとまず上半身をタオルで拭き取る。
休憩を取っていると一瞬ガスがとれ、尾根が見えた。すると手前にルートも現れた。地図には点線で表記される沢伝いに行くルートだ。
天狗原分岐方面だろうか・・・直登は無理っぽい。
休憩後、長くて辛いガレ場が始まるが、空気が薄いのか?ガス・雨で気力が失われたのか?やたら呼吸が乱れる。みんなの足取りも、先ほどの急斜面よりもゆっくりなのが分かる。
木道はとにかく滑るので慎重に渡る。
Kさん、ミツオさんも黙々と後を来る。私は待つ時間休憩できるが、後続者は大変だ。
そして、大山の一の沢のような景色に変わると、これを超えれば山小屋近くだと分かった。
14:52、4時間と25分に南岳小屋に到着する。参考タイムより20分遅れたが、怪我無く到着する。
気温は8度前後だが体感はもっと低い。着替えを済ませ、明日の大キレットに思いを馳せ、この日は寝不足にあいまって食事後就寝となる。
=====【 2日目 】=====
05:20 昨日ずぶ濡れになったウエアやザックを乾燥室から取り出して準備開始。すると山小屋のスタッフの方が声をかけて来た。 「今日はどうするんですか?予定では穂高でしたよね、遠い所から来ておられるのはわかるんですが・・・今日の天候ならお勧め出来ません。先日から遭難も相次いでいます。前線をナメてたらダメです。。。〇×・・△×●〇・・・・」 と少々長めの助言をもらう。うちのリーダー的には計画通り進めたいし、せっかく無理して休みを合わせ、みんなを連れて行きたいと言うみんなの気持ちを反映したいだろうし、また不徳の事態にロープやガチャ類も運び込んだ。だが5人と言う事を考えれば、助言が正しいかもしれない。しばらく考えたが、助言を聞く事を選択した。そこで昨日相談した、予備ルートへ変更する事になった。
【南岳小屋~南岳~中岳~大喰岳~槍ヶ岳山頂~槍沢~横尾山荘】第2案のルートを行く。
07:00 小屋で一緒になった単独の二人、大阪からの彼は大キレットに向かう。東京からの彼は私達と一緒に天狗原まで一緒に行き、天狗で下山する計画でスタートした。
まずは南岳。3メートル離れているだけでご覧のガスと雨と風。
東京の彼と。
早朝考えていた以上の雨風だった。各箇所の難所?では石の表面は水分が多く、少々歩くのに難儀を強いられるが、歩けなくもない。
しかし、写真には無いが槍ヶ岳方面から向かうグループや単独者の数に驚いた。この天気で向かう(大キレット)のだろうか?それとも南岳で宿泊し明日向かうのか?南岳新道から降りても、この雨だと滝谷の出合の水が増水してる可能性もある。それともだめなら引き返して天狗原で下山するのか?どちらにせよ驚いた。
11:00 そして槍ヶ岳に到着。山頂に向けて準備開始。東京の彼も天狗原に一度降りたが、せっかく来たのだから槍まで私達と行動を共にする事になった。
出だしから雨が風が吹くが、足元に気を付ければ何とかなる。
少々大きめの岩がある場合は、Kさんには最大の注意を促すが、難なく登って行くので驚いた。
この写真から想像がつくでしょうが、周りの景色?なんて全くの皆無でした。長居は無用なので、早々に下山する。
さて槍沢にて長い長い下山を開始する。相変わらずの天候だ。
天狗原分岐に近づくと、紅葉がきれいに見えて来た。ガスも段々と取れ、周りの景色が見えだした。
山頂付近は相変わらずガスの中だが・・・。
大曲付近。
水俣乗りこし分岐付近で思い出す。
恐らくこれだ。雪の景色と違いを想像し楽しんだ。
雪があるとこんな感じに。(2015年5月)
そしてこんな場所も・・・。
こんな風景に・・・。(2015年5月)
梓川の少々水量が多いようで、勢いよく流れている。
16:00 2日目の宿泊地、横尾山荘へ到着した。
ここで念願の風呂に入り、ゆっくりとした時間を過ごすし、就寝する。
===== 3日目 =====
3日目、いよいよ最終日。最後だからテンポよく歩いた。
明神から嘉門次小屋に向けて歩く。
山旅の終わりにお礼を・・・。
上高地に向かう。
そして今回の北アルプス遠征を締め括る。9月22日~24日まで天気は残念だったが、これもまた山。仲間と楽しい山行が出来た。お疲れ様でした。
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