剣岳 八ツ峰Ⅵ峰Dフェース・チンネ左稜線(1日目)



大きな岩を持つ尖峰をドイツ語で「チンネ」と言うらしい。日本人には何か違和感を感じさせる呼び名で「ネ」を「コ」に変えるだけで、少し笑えるが、実際は独特な響きと共に、怖さも感じさせ、三の窓から見上げると迫力が増すバリエーションルート。
そんなルートにチャレンジしてみたくなったのは、昨年の冬。実際、現実化したのは2月頃の話で、Y田さんとの会話の中で、I垣氏を巻き込む形で(笑)準備が始まった。
実現するまで至らない所を5か月間でカバーできるように体力・登攀力を高めて行った。雪の矢筈ヶ山歩荷、蒜山三座のアイゼン歩荷、雪彦山マルチ、半島・備中・三倉クライミングなどなど・・・総合力を試される今回のバリエーション、楽しみであり、未知数で気を抜けない怖さも感じられた。




8月9日(水曜日)

05:00に出発して12:30(7時間半)かけて立山駅に到着。ケーブルとバスを乗り継いで室堂を目指す。



残念ながら台風の影響か、雨模様。雷鳥沢のキャンプ場もまだまばらな感じを受ける。



15:20 いよいよ剣御前͡小舎へ向けて地獄の?上り坂が始まる。



チングルマがキレイに咲く道筋、今回は一直線の登る雷鳥沢を避けて、新室堂乗り越から剣御前͡小舎を目指す。



ジグザグに時間をかけてゆっくりと歩く。そう言えば今回のパッキングに差があったのは驚きだった。I垣氏15㎏、Y田さん20㎏、私23㎏・・・要らないものをもって行きすぎだった・・・。今考えるとあれも要らなかった・・・これも使わなかった・・・と思い出す(笑)



なんと!晴れだした。「快晴とはこんな気持ちが良いものか!」と思わず写真を撮る。




あっという間にカッパも乾き、爽快だった。




雷鳥沢キャンプ場に室堂まで見えだす。




槍ヶ岳も顔を覗かす。




17:06(約1時間40分)苦しい登りを終える。後は本日のテント場へ下るだけ。




遂に剣岳が現れる・・・





今回は本峰へは登らないので、二人で記念写真。




八ツ峰と源次郎尾根が見える。岩山の迫力は写真ではどうも伝わらないが、圧倒的な存在感だった。




剣沢キャンプ場に向けて出発。




17:50 今晩の宿泊地、剣沢キャンプ場に到着




テントを設営して食事の準備が整う。この時点でもうクタクタだった。今回焼酎(小)を三本ザックにしのばせて見たが、ほとんど飲めなかった(笑)これも余分な荷物だった(反省)




慣れない即席の食事を流し込むように食べて、就寝。隣で寝てるY田さんに迷惑かけまいと、いびきをかかない体制で極力寝たつもりだったが・・・おそらく疲れから騒音を出していただろうな。





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