剣岳 八ツ峰Ⅵ峰Dフェース・チンネ左稜線(2日目)





8月10日(木曜日)

04:00 トイレで目が覚めた。剣岳に目をやると登山者のヘッドライトがチラチラと山頂に向かって歩いている。さぁ今日は長次郎谷の某宿泊地に向けて歩き、八ツ峰Ⅵ峰Dフェースをやる日。朝から楽しみで興奮気味。




朝食をさっさと朝食を摂る図。アーベン?ローベン??なんとか?名前を忘れたが、ロート製薬みたいな呼び名の景色が目に焼き付く。




05:50 長次郎谷に向けてスタート。ザックが相変わらず重い・・・。




下りは楽々で、軽快で足運びが良い。




まじかに見える尖峰の数々・・・ついに来たか!と興奮気味。




冷たい風も時折吹くので、なんとも気持ちの良い歩きだった。




平蔵谷も雪がばっちり。




源次郎尾根の取り付きが確認できた。来年みんなでここに行こうと計画中。ここなら私でも案内出来るはず。




剣沢を振り返る





長い長い、長次郎谷。某宿泊地が見えるのが早く感じたが、見えてからが長い長い・・・しかも急斜面でヘロヘロになる。




気持ちが良い快晴。




八ツ峰の5・6コル辺りを通過。凄い景色だ。




Ⅵ峰が顔を出す。




今回は初級のCフェースをやめ、Dフェースらしいが私はCでも十分だと思った。




源次郎尾根に目を向けると今にも懸垂下降を試みようとしている方が見える。




テントを設営しいよいよDフェース登攀開始(富山大ルート Ⅳ 180m)。長次郎谷右俣が見えるが、明日はあそこを通過しチンネに向かう。しかし雪渓の斜度がかなりあり、今回10本爪アイゼンを持ってきて良かったと思った。





10:30 登攀スタート。I垣氏の華麗な登りに目が釘付け・・・と言うより。ビレイなんで当たり前か?(笑)




自分で言うのもなんだが、目がくらみそうな高さだった・・・。




大きなテラスがあると安心感がある。




写真を撮る余裕もある。




さすがバリエーションルート!?終了点はすべて錆びたハーケンにリングボルト・・・ピカピカのペツルなんてどこにもない。




3P(Ⅳ)スタート





セカンドでスタート。浮石が多く、緊張の連続。ガバが多く安心だが、脆そうな石を避けて行くと、結構しんどい箇所もある。一気に抜けづに慎重に慎重に、手足の置き場所を考えながら登る。




5P(Ⅳ)のリッジ。ここまで来れば快適にクライム出来た。問題は浮石落石に注意が必要で、緊張は続いた。その後、頂上へ抜けて13:10(2時間半)、Ⅵ峰Dフェースを無事に終える事が出来た。




チングルマのお花畑。ひと時の安らぎとなる。しかし下山はかなりガレ場が多く、ロープ出してほしいなぁ・・・なんて甘えてみるが即、却下だった(笑)しかもルートを思わず間違えそうになるが、さすがI垣氏!「これ降りたら三の窓だ!」と気づき正規ルートへ軌道修正。おおお~三の窓降りてたらもう一発登攀しないといけなかったかも・・・(汗)




突然ガスが抜けると、幻の砦が・・・と言うようなⅤ峰が突如現れた!!Y田さんの絶妙なリアクションで更に盛り上がる。




14:20 5・6のコルへ懸垂下降だが、降りてからの足場の悪い事悪い事、もう嫌だ!と叫びたくなるくらい、頭に落石を受けませんようにと祈りながら通過する。※案の定テントで見ているとⅤ峰からの大小の落石が非常に多く、最終日には人の体くらいの岩が轟音と共に雪渓の中心まで落ちて来た。やはりここは岩と雪の殿堂と改めて思わせる場所だった。




17:40 疲れ切った体を休ませる為に早めの就寝。その後、夜中は雨と風が強く明日の本番が危ぶまれる。天気ばかりは誰にも分らない、割り切って再び眠りに付く。。。



※3日目に続く








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