大山北壁 8合尾根(単独)



今年の北壁チャレンジ・・・いったい何弾になるんだろう・・・?しかも全て中止。雪も降らない日が多く、躊躇してしまう。この日も06:00の出発を計画して、南光河原駐車場で待機する。北東の風が強く、時折粉雪が斜めに走る有様だった・・・。今回は単独一人での山行なので、気持ちは多少楽だが、新雪の具合が先週と引き続き唯一心配なところだった。

結局すぐ出かけられる様にと、靴を履き、ゲーターを付け、アイスバイルをザックに装着すると、ふつふつと戦闘モードに変わり、大山神社へ到着。いつもの様に安全を祈願して元谷へ向かう。


風は思ったほどないが、雪が降り止まない。北壁も全く見えず、昨年8合に向かってマルテツ(撤退)した時よりも視界が悪いと思う。

↑の写真は元谷避難小屋を過ぎたあたりで、今回は右岸に着いた。中央の堰堤がある沢?には昨年同様大規模な雪崩の跡が残る。しかも2度目の雪崩の爪痕が凄まじく、下層部分からごっそりと言う感じだった。とても沢には降りられたものじやなかった。


分かりにくい写真だが、沢一体を大型の雪崩が通過して、その後2発目の流れが中央をえぐる形で、ずり落ちている様がわかる。まるで重機でも通ったかのような爪痕だった。

尾根をラッセルし続けて来たので、ここまでは雪崩の心配はない。やや別山側の斜面を傾斜の緩い場所を選んでクライムダウンした。雪崩の巣を横切るのはかなり緊張するが、すぐに正面の尾根に取り付いた。どこから来ても巣を通過しなければ取り付きには行けず。そして・・・。


いよいよ取り付きにかかろうかと、バイルを打ち込んだ瞬間だった。バサッと音と共に足元が崩れた。やばい雪崩だ!!10mだろうか?埋まることなく流された。場所が沢でなく良かった。その後、取り付き上部まで進んだが、とにかく典型的なモナカ雪で表層はパリパリで、中はグサグサの湿った雪で、アイゼンも効かない。やっとの思いで雑木まで行ったが、ここで戦意喪失と言うかこのまま行くのはリスクが高すぎると判断してマルテツ(撤退)した。



ちょっとヘロヘロになった今回であった。しかしこの状態だと北壁は今シーズンは無理をしない方が良いのでは?と思わせる状況の悪さだった。来週はどんな感じだろうか??今回はマルテツで残念だったが、色々勉強になった。

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